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2011年8月

2011年8月31日 (水)

モバイル決済市場3倍に成長か

世界中でモバイル決済がホットだ。米通信キャリア3社が設立したISISに、3キャリアが1億ドルの追加投資をする見込み。Googleはすでにスマートフォン決済の実用化に踏込む段階まできている。

米調査会社のJuniperは、2011年世界のモバイル決済市場規模は2,400億ドルになると予測する。これはモバイルコマースでのバーチャル決済とリアル店舗でのフィジカル決済の両方のモバイル決済を合計した数字。

それが2015年には大きく伸びて6,700億ドルになると予測している。2011年の約3倍だ。

別の調査会社Gartnerによると、2011年世界のモバイル決済は861億ドル。Juniperの約3分の1と堅く見積っている。成長率は前年対比76%増。利用者は2010年1億人強から、2011年には1.4億人強に増える。

さらにもう1社。Yankee Groupによると2011年の市場規模は2,460億ドル。これはJuniperと近似値だ。

エリア別にみると、欧州・中近東・アフリカが40%で最大のマーケット。ついでアジアパシフィックが34%。北米は24%。ラテンアメリカが2%となっている。

現在すでに10兆円から20兆円の市場が形成されているというのは、うなずける。スマートフォンの普及をみると、2015年には3倍どころか、もっと大きな市場を形成しているのではないだろうか。

2011年8月30日 (火)

NFCやカードリーダなしで非接触決済

世界中のキャリアをはじめ決済サービス会社の大半がNFC非接触決済にチャレンジしている。が、実際にNFCが普及するまでには少し時間がかかる。

現状のスマートフォンの機能だけで決済できる方法はないものだろうか。バーコード決済やBump決済がその代表的な例である。

そんななか、米ソーシャル決済のDwallaが、新しいモバイル決済を発表した。位置情報を利用したソリューションで、「Proxi(近接性)」というネーミング。

現在はβ版でiOSにのみ対応している。Proxiアプリをダウンロードしたもの同士で決済ができるというもの。スマートフォンのスクリーンにアプリを搭載した人の位置情報を表示。そこに近づいて決済する。

だれと決済するか、どれくらいの時間を表示するか、どのくらいの距離にある人を表示するか、を選択して決済する。

位置情報を利用してワンクリックで送金できるサービスはユニークだ。しかし、たくさんの人がこのアプリを利用しなければ、決済ネットワークは広がらない。

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2011年8月29日 (月)

オンラインプリペイド業界のM&A

ドイツ/オーストリアに本拠をおくペイセイフカード(Paysafecard)は、プリペイド決済で快進撃をつづけている。

2010年の取扱件数は3,500万件で、前年対比40%も増加した。ペイセイフカードは小売店頭でバウチャーを購入し、主にオンラインゲームなどのデジタルコンテンツの支払いに使う。

欧州のバウチャー方式プリペイドではトップクラスの取扱高を誇る。米国にも進出し、Facebookの共通通貨Facebook Creditsもこのペイセイフカードで購入することができるようにした。

ペイセイフカードの戦略は急成長をつづけているプリペイド業界でトップシェアを確保すること。そのために、同業のウォリー(Wallie)株を100%取得し、完全子会社化すると発表した。

ウォリーは欧州11カ国でプリペイドソリューションを提供。ペイセイフカードと同様、オンラインゲーム業界を対象に加盟店を開拓している。

ペイセイフカードは現在28カ国で営業を展開。35万カ所でバウチャー購入ができるネットワークを構築している。
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2011年8月28日 (日)

デビ&クレ合体カード登場

米国初のカードが登場した。1枚のカードにデビットとクレジットの両方の機能を搭載した「Duo(デュオ)」カードである。発行するのはフィフスサード(Fifth Third Bank)。

米国のPOS(カードリーダ)はクレジットかデビットかを選択できるボタンがある。これを使う。

クレジット利用では、リーダにカードと通し、サインする。デビット利用では、リーダにカードを通し、PINを入力する。サインかPINかの違いで、トランザクションを振分ける仕組みを考えた。

ATMでの利用は、ATM画面でクレジット利用か、口座引出しかを選択できるようになっているため、カードを意識する必要はない。

サイフに2枚のカードをいれるより、1枚のカードで使い分けができれば、カード利用率はアップする。Duo Cardは年会費無料だ。

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2011年8月27日 (土)

米国でモバイルPOS拡大

米ホームセンター大手のLowe'sは、42,000台のモバイルPOSを、2012年1月までに1,725店舗に順次導入すると発表した。

iPhoneを利用したPOSで、在庫確認や商品情報照会、さらに、Lowe's.comにもアクセスできる。

競合のHome Depotは、すでに30,000台のモバイルPOS導入を決めている。これに対抗するために今回の導入になったようだ。

Lowe'sの年商は480億ドル、毎週1,500万人の来店客がある。顧客サービスには売り場の従業員ひとりひとりがPOSを携帯することが重要と判断した。

米衣料チェーンのUrban Outfittersも、積極的にモバイルPOSを導入している。すでに107店舗でテスト中。年末のホリデーシーズンまでには全店に導入する予定だ。

小売では百貨店のノードストロムもモバイルPOS導入を決定している。

中小だけでなく、大手もモバイルPOSの導入が加速している。このトレンドは日本にも来ること間違いなし。

2011年8月26日 (金)

P1小額決済で50億ドル突破

小額決済ソリューションを提供する米ペイメントワン(PaymentOne)の通信キャリア課金売上が50億ドルを超えた。

Blizzard Entertainment、Gaia Onlineなどのオンラインゲーム提供社やアプリケーション開発会社、AOLのようなデジタルコンテンツ提供会社などがペイメントワンの顧客。

これらのデジタルコンテンツは小額で、従来クレジットカード決済がむずかしかった。それを電話料金に組込んで請求するソリューションによって可能にしたのがペイメントワンである。

50億ドルというマイルストーンを達成したペイメントワンだが、その成長率は高いと期待している。調査会社のJuniperによると、2015年までにデジタルコンテンツの携帯電話課金市場は2,500億ドルを超えると予測する。

ペイメントワンの50億ドルは固定電話での課金も含まれている。スマートフォンが普及すれば、市場可能性は膨大だ。

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2011年8月25日 (木)

スウェーデンでスマホ決済端末スタート

1年半にもおよぶ血と汗と涙、そして長い夜。パスタサラダを何回テイクアウトし、ブラックコーヒーを何杯飲んだことだろう。そしてついにこの日がやって来た。

という書出しではじまるブログ。スウェーデンの若者がスマートフォン決済端末サービスを立ちあげた喜びの声である。

サービス名称はiZettleで、iPhoneやiPadに端末を装着すれば、クレジットカードやデビットカード決済が可能になる。

つまり、iZettleは米Squareと同じモデル。ICカードも処理できるのがSquareより優れているところだ。

すでにiZettleアプリはスウェーデンのApp Storeからダウンロードできる状態。カードリーダーは2,000台を製造し、無料で配布する。

手数料は取扱高の2.75%と1.50スウェーデンクローナ。(1SEK:約12円)

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2011年8月24日 (水)

アイルランドの非現金化率

ギネスビールといえば、黒ビールの代表格。アイルランドの首都ダブリンが発祥の地である。アイルランドのPUBで飲まれている酒の8割はビールだという。

そのアイルランドでキャッシュレス化の状況が発表された。調査を実施したのはIrish Payment Services Organization(IPSO)。

2010年の非現金決済取扱高は36%だった。カード取扱高は228億ユーロ。この年はじめてATM引出額223億ユーロをショッピンツ取扱高が上回った。

アイルランドでは現金からデビットカードへの意向が進んでいるようだ。

新規デビットカード発行枚数は33万枚。総計は340万枚だ。デビットカード利用は継続して増えつづけている。

アイルランドの消費者は他の欧州にくらべてATM利用が多い。1年間にATMで現金を引出す回数は平均40回、5,000ユーロとなっている。

アイルランドの非現金化率は、他の欧州諸国にくらべてまだ低い。キャッシュレス化の推進をIPSOは推進する方針だ。

2011年8月23日 (火)

米デビットカードのゆくえ

デビットカードのカード発行者手数料に規制がかかり、大手カード発行会社はどうすれば収益をあげられるか四苦八苦している。

そんななか、ウェルズファーゴは月間維持費用として3ドル徴収、をテストすることになった。

テストはジョージア州、ニューメキシコ州、ネバダ州、オレゴン州、そしてワシントン州の5州。10月14日の実施を前に、デビットカード利用者に通知した。

本来加盟店が支払うべき手数料だが、大手カード発行会社がデビットカードで収益をあげているのをみた米議員が規制強化案を通してしまった。

口座維持手数料を取ると消費者はデビットカードを使わず小切手に逆戻りになる。そうなれば、加盟店の事務コストが膨らみ、結局はデビットのほうがよかったということになる。

決済領域における社会コストをだれが負担するのか。国か、利用者か、店か、ブランドか。ちゃんと構造を考えずに規制強化すると、トータルコストが増え、関与者全員の負荷が大きくなることを認識しなくてはならない。

2011年8月22日 (月)

自販機はキャッシュレスで33%UP

米国では自販機のキャッシュレス化が進んでいる。既存の自販機でもカードが利用できるポートの設置が進んでいるからだ。

それを推進しているUSAテクノロジーズ(USA Technologies)が、2011年7月に実施した自販機調査結果を発表した。1万台以上の自販機のトランザクションデータを分析したもの。

調査対象のトランザクション件数は900万件を超える。自販機で販売した商品は、飲料、スナック、食品など多様。

現金とキャッシュレス決済ではどちらが単価が高いか。キャッシュレスのほうが現金にくらべ33%も単価が高かった。

自販機なので小額決済。平均1.13ドルのトランザクションが、カード決済になると1.50ドルになった。1トランザクションあたり0.37ドル多い。

自販機の総取扱高に対し、キャッシュレス決済の比率はどうか。26%がキャッシュレスであった。3年前と比較すると、73%も伸びている。

調査結果からわかることは、自販機のようなセルフサービスが必要なサービスでは、キャッシュレス決済がより多く使われるということ。

ガソリンスタンドやスーパーなどでは、セルフサービス化が進んでいる。ここでも自販機と同様にキャッシュレス決済が活躍するはずだ。

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【NCBよりお知らせ】

  • New Payments Report 2016
    2016年5月3日発行
    『New Payments Report 2016
    激変する決済風景』
    モバイルやすべてのモノがインターネットに繋がるIoT。
    決済ネットワークは無線を中心としたものになり、国際ブランドに依存しない、オープンな独自決済ネットワークがつぎつぎに登場している。
    今後の決済ビジネスにどんな影響があるのか。
    2015年のトピックス、2020年の風景予想、事業者の戦略など、サービスの予測や開発のヒントになる重要な要素を網羅した。

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