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2011年12月

2011年12月31日 (土)

2011年よさようなら

ことし世界中に一番おおきなインパクトを与えた決済はなにか。

僕にとっての1番は、GoogleWalletだ。NFC非接触機能を搭載したAndroidスマートフォンを活用した先進的な決済は世界中で話題になった。

決済会社ではなく、携帯キャリアでもなく、Googleという事業会社が新たな決済に一石を投じたことに意味合いがある。

先行していた携帯キャリア陣営や、既存の決済プレイヤーたちの影が薄くなるくらいのインパクトだった。

検索サービスという本業とは異分野の決済への食指。金融の発想ではなく、新技術の応用という視点からの発想がよかったのかもしれない。

二兎を追うものは一兎も得ず、ということわざがある。が、最近の決済動向をみると、一兎ばかり追っているものは淘汰されることの方が多いようだ。

ウサギの年もあとわずか。よいお年をお迎えください。

2011年12月30日 (金)

ID決済は不正防止に役立つ?

米ミシガン州のガソリンスタンドは決済プロセスを変更した。ドライバーのなかにはガソリン代を払わずに逃げ去る輩がいるという。

これを防ぐためにポストペイ(後払い)のシステムを開発した。

ガソリンをいれた後に、現金で支払いたいドライバーは、運転免許証をポンプのPOSでスワイプしなければならない。

スワイプすればシグナルが点灯し、ガソリンスタンドの従業員がポンプをアクティベートしてくれる。

運転免許証のデータを取得することによって、ただ乗りを防止できるようになる。

米国では運転免許証の裏に磁気ストライプをつけている。これを利用するという試みだ。

すでに米国には運転免許証と銀行口座をひもつけて、デビット決済ができる仕組みもある。

ポストペイのID決済は、銀行口座をもたないサブプライムには受けそうなサービスではある。

2011年12月29日 (木)

顧客獲得に自転車を使う

金融サービスを提供する銀行が顧客獲得施策で目をつけたのは、なんと自転車だった。

米ウェストバージニア州のUnited Banksharesは、首都ワシントンで預金を獲得するため、バイクのシェアリングサービス会社Capital Bikeshareと提携した。

BanksharesとBikeshareは文字列も発音もよく似ている。が、これは本題とは関係ない。

首都ワシントンの地下鉄は路線拡張の予算が限定されている。よってこの公共交通機関を拡張する方法として自転車を奨励している。

この施策に則って、2010年9月に設立されたのが自転車シェアリング会社Capital Bikeshare。全米でも大手の一角を占めている。

ただCapital Bikeshareは問題を抱えていた。バイクシェアリングシシテムの自動基地では現金が使えないのだ。

現在110カ所にある太陽光発電を利用した自動基地から自転車を借りるためには、デビットカードかクレジットカードをスワイプしなければならない。

これだとカードがもてない低所得者は利用できない。

この人たちもカードが使えるようにUnited Banksharesは、バイク利用者が小切手口座開設をする際にCapital Bikeshareの年会費75ドルのうち25ドルを割引きするキャンペーンをはじめた。

小切手口座を開設すればデビットカードが使えるようになるのだ。なるほど、口座獲得と自転車シェアリングサービスが結びついた。

マーケティングのアイデアはいろいろなところにあるものだ。

Bikecapitalbks

2011年12月28日 (水)

PayPalが独で後払サービス

オンラインショッピングの決済に何を使うか。所変われば決済手段も変わる。ドイツやオーストリア、スイス、オランダでは、Eコマースの決済手段として請求書支払いも一般的なようだ。

ドイツでは請求書が届いてから支払うという請求書支払いの経験者がオンラインショッパーの84.8%もいる。これは全オンライン決済の約20%(19.6%)に相当する。

後払いが好きな国民なのか、セキュリティの問題なのか。商品や配送事情がそうさせているのか。とにかく請求書が届いてから支払うというスタイルが定着している。

eBayが買収したのはビルセイフ(Billsafe)という会社。ドイツで1,500万口座を保有している。

2010年にeBayはビルセイフ株の一部を取得したが、今回100%保有することになった。

eBayはドイツPayPal傘下にビルセイフを組み入れ、多様な決済サービスを提供する。米国PayPalではBillMeLaterという後払いを抱えているが、ドイツではビルセイフを取込んだ。

オンラインショッパーは多様な決済手段を求めている。

Billsafehp12s

2011年12月27日 (火)

オンラインマネー85%の伸び

クレジットカード番号をネットで送信するのが怖いからか。そもそもクレジットカードをもてない人がオンラインゲーマーに多いのか。

英国を本拠にするオンラインマネー事業者UKash(ユーキャッシュ)は快進撃をつづけている。前年対比85%も取扱高を伸ばしたのだ。

UKashが買える拠点は英国とアイルランドに約5万カ所。世界中には50カ国42万拠点でUKashを購入できる。

UKash利用者の多くは、たとえ大手ゲームプロバイダーであったとしても、クレジットカード情報などの金融情報をオンラインで送信することに抵抗がある。

途中でスヌーフィングされたり、フィッシング詐欺にかかるのではないかと心配している。

2011年、UKashはElectronic ArtsやBigpointなど46社のゲームパブリッシャーで採用された。

2001年スマートバウチャーのもとで設立されてから10年。UKashは時代のニーズに応えて成長スピードを加速させている。

Ukashhp12s

2011年12月26日 (月)

Webショップにブロードバンドビリング

オンライン加盟店の売上げを伸ばすひとつの方法として、多様な決済手段を提供するということがある。

クレジットカードだけを受付けるのではなく、デビットカード、プリペイドカード、銀行振込み、コンビニ払い、代引き、電子マネーなどをそろえれば、コンバージョン率を高めることができる。

世界的なキャリア課金事業者モペイ(mopay)は、携帯電話や固定電話料金に課金するサービスに加え、このほど新たにブロードバンドビリングを開発した。

これはブロードバンドサービスを提供するサービスプロバイダー料金に課金するというもの。このサービスを利用したオンラインショップは導入後1週間で25%も取扱高が伸びたという。

mopayはオンラインショップ向けの決済ソリューションを全世界80カ国で展開。3億人にリーチできる可能性をもっている。

ブロードバンドビリングは日本でどれだけ利用されるかわからないが、発想はおもしろい。

Mopayhp1222s

2011年12月25日 (日)

VeriFoneがNBCテレビと契約

POSメーカーのベリフォンとテレビ局のNBCのつながりは想像しにくい。どんな関係で、なにを契約したのだろうか。

ベリフォンはタクシーの決済端末とタクシーTVを連動したサービスを提供している。現在採用しているタクシーは全米で12,000台強。そのタクシーTVにNBCのニュースや情報、娯楽番組を流す。

このタクシーサービスを利用できるエリアは、ニューヨーク、シカゴ、ボストン、ラスベガス、サンフランシスコ、ワシントン、マイアミである。

ニューヨークのタクシー6,800台はNFC非接触決済ができる端末にアップグレードしているという。端末の先進性とスクリーンサービスの双方向コンテンツで顧客体験価値をあげようという狙いだ。

つまり、ベリフォンの決済端末とTVスクリーンをコンテンツ提供と広告媒体として活用しようという試みである。

このパートナーシップは2012年1月1日からスタートする。
Verifonnets

2011年12月24日 (土)

IntuitがVisaプリカ発行

会計ソフト最大手のIntuitは、世界中で使えるVisaのプリペイドカードを発行した。その主旨はなにか。

Intuitはスマートフォンを使ったアクワイアリングサービスGoPaymentを展開している。スマートフォンやタブレットにIntuitの端末をヘッドホンジャックに差込めばカードリーダとして使えるというサービスだ。

ビジネスモデルはSquareと同じ。対象もスモールビジネスだ。これだけではSquareに負けてしまう。なんとか優位性を出せないか。

そこで行き着いたのが、プリペイドカードの発行だった。

クレジットカードを受付けることができるのは当然だが、プリペイドカードも受付けられる。これだと当たり前。

Intuitが考えたのは、プリペイドカードで資金の引出しやショッピングができるようにしようというのだ。

Intuitは将来的にカードからカードへの送金も視野に入れているに違いない。

Intuitsmall

2011年12月23日 (金)

Twitterでホームレスに献金

日に日に寒さが厳しくなってきた今日この頃。北欧は日本の比ではないだろう。特にホームレスには寒さがこたえる。

スウェーデンではTwitterでホームレスを救おうというキャンペーンが話題になっている。企画したのはホームレスチャリティ。

このクリスマス、ホームレスに暖かいシェルターと食事を贈ろう。有名人のTwitterをフォローしよう。というキャンペーンだ。

スウェーデンの有名な俳優や作家、ジャーナリストなどのTwitterをフォローすれば、自動的に約4ドルが電話料金に課金される。

12月14日からスタートしたキャンペーンだが、多くのメディアの注目を集めているようだ。

Tweetpays

2011年12月22日 (木)

WUnionスモールビジネス決済市場に参入

世界最大の送金サービス事業者ウェスタンユニオンが、スモールビジネス決済市場に参入した。

請求書のE-mail自動送付、継続利用料金請求、顧客管理、レポーティングなど、スモールビジネスの売掛金サービスをWebで提供する。

スモールビジネスは郵送で請求書を送付し、顧客のところに出向いて回収するケースが多い。この非効率な商習慣を、ウェスタンユニオンはWebによって効率化するという算段だ。

消費者の44%は、オンライン請求支払いを好むという調査結果がある。ウェスタンユニオンの新サービスは月間請求件数が2,000件までのスモールビジネスが対象だ。

スモールビジネスは顧客にE-mailで請求書を送付し、E-mailや自社Webサイトでオンライン支払いを受付ける。このサービスは自社システムではなく、PaySimpleのシステムを利用している。

ウェスタンユニオンは月間利用料としてスモールビジネスから手数料をもらう。

世界最大の送金サービス事業者ウェスタンユニオンは、そのブランドを最大限活用し、スモールビジネスの決済市場を取込もうとしている。

Screenshot

【NCBよりお知らせ】

  • New Payments Report 2016
    2016年5月3日発行
    『New Payments Report 2016
    激変する決済風景』
    モバイルやすべてのモノがインターネットに繋がるIoT。
    決済ネットワークは無線を中心としたものになり、国際ブランドに依存しない、オープンな独自決済ネットワークがつぎつぎに登場している。
    今後の決済ビジネスにどんな影響があるのか。
    2015年のトピックス、2020年の風景予想、事業者の戦略など、サービスの予測や開発のヒントになる重要な要素を網羅した。

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