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2012年9月

2012年9月30日 (日)

リーマンショックから抜けきれない都市

リーマンショック以降、米国人はクレジットカードの利用を控え、負債を減らすことに注力してきた。その影響で2009年のクレジットカード利用は、前年対比大幅マイナスという前代未聞の記録を打ち立ててしまった。
2010年以降、クレジットカード取扱高は8%台という伸びに回復しているが、残高はなかなか伸びていない。不動産バルブで増加したクレジットカード負債を返済する人が増えているからだ。
個人信用情報センターのエキファックスの調査によると、2012年8月の負債額は、1年前にくらべ0.2%増えただけである。
都市によっては、クレジットカード負債が減っているところもある。ロサンジェルス、サンフランシスコ、ラスベガス、デトロイトなどでは、前年対比1%以上も残高を減らしている。
これらの都市に共通するのは、不動産バルブで大きな痛手を被ったということである。つまり、まだリーマンショックの後遺症が残っているということだ。
2012年8月の残高は5,853億ドル。リーマンショック前の2008年10月の残高からは22%も減っている。

2012年9月29日 (土)

ニューペイメント利用者が増加

既存の決済サービスではなく、モバイルやWeb、ソーシャルメディアなどを使った新たな決済サービスの利用者が増えている。米FDIC(連邦預金保険公社)は、2011年に米国消費者を対象に実施した調査結果を発表した。
過去1年間にモバイル決済やプリペイド決済などの新しい決済サービスを利用した世帯は、米国全世帯のうち25.4%だった。4人にひとりの割である。特にノンバンクのサービス利用は便利で速く、銀行よりも高くないと回答している。
1年以上前からニューペイメントを利用している世帯は17.4%だった。まったく利用していない世帯は54.3%、わからないと回答した世帯は2.9%だった。
スマートフォンの普及が進み、NFCやバーコード、超音波などのインフラが整えば、ニューペイメントの利用はさらに加速するだろう。

2012年9月28日 (金)

パスブックに名乗り

iPhone5が発売され、かつてないほどの人気になっている。大きくなった画面、スリムなボディ、通信スピードアップ。Android携帯からの乗換えが増えるに違いない。
ハードウェアだけでなく、デフォルトで搭載されたアプリケーションも話題になっている。デジタルウォレットとして機能するパスブックだ。iPhone5だけでなく、iOS6に対応している。
ショップのポイントカードや航空券、映画のチケット、割引券などを、デジタル化してパスブックに格納できる。位置情報と時間、バーコードを活用するこのアプリで、さまざまなサプライズを体験できる。
米国では、小売流通や企業がこのパスブックへ競って対応しようとしている。顧客獲得の絶好のツールになるからだ。
Amexは早速パスブックに対応すると発表した。スターバックスも9月末までにパスブックで使えるようにすると発表している。
簡単にパスブック対応できるツールを開発した会社もあらわれた。テロー(Tello)が開発したパスツールズ(PassTools)は、パスブックのデザイン、テンプレート作成、分析用ダッシュボード、そしてAPIで構成される。
スモールビジネスでも、簡単に独自のパスブックが作成できるのが特徴。価格は1,000件のパスまでは月間99ドルだ。30日間無料トライアルを実施している。
パスブックはスマートフォンで新たな顧客体験価値を創出するアプリケーションだ。日本でもすでにパスブック競争がはじまっている。
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2012年9月27日 (木)

スマホから小売流通サイトへ8割がアクセス

米国のインターネット調査会社コムスコアは2012年7月、18歳以上を対象にスマートフォン利用者の実態を調査した。
7月の1カ月だけでスマートフォンから小売流通サイトへアクセスした米国人は8,590万人。スマートフォン保有者の5人に4人がアクセスしたことになる。
アクセスが最も多かったのはamazonで、4,960万ユニークビジター。これはスマートフォン保有者の約半数になる(46.6%)。
ついでeBayが3,260万ビジター、アップルが1,770万ビジターとつづく。オンライン以外ではウォルマートが1,630万ビジター、ターゲットが1,000万ビジター、ベストバイが720万ビジターだった。
パソコン利用者向けのサイト構築だけでなく、スマートフォン向けのサイト構築が必須となっている。

2012年9月26日 (水)

O2O決済にプリペイドカード

オンラインで特典をチェックし、オフラインの実店舗でカード利用すれば、キャッシュバックがもらえる。この手のサービスがいま米国で急伸している。
Googleもオンライン広告の価値を高めるために、オフライン実店舗での決済トランザクションデータ獲得にGoogleウォレットを推進しているといわれているくらいだ。
米国でO2O決済を提供するため、プリペイドカードを発行する会社が登場した。カリフォルニアのエメリービルに本拠を構えるマーケッタ(Marqeta)である。
マーケッタカードを入手すれば、さまざまな特典情報にアクセスできる。利用するものをチェックし、プリペイドカードで支払うだけでいい。自動的にキャッシュバックがプリペイドカード口座に振込まれる。
たとえば1-800フラワーズで40ドル購入すれば10ドルがキャッシュバックされる。50ドルの眼鏡を買うと50ドルキャッシュバックというのもある。
プリペイドカードは独自ブランドだ。はたしてどれだけのカード利用者と参加加盟店を集めることができるか。汎用性のないカードの魅力は低いかもしれない。
Marqetacard

2012年9月25日 (火)

グルーポンがカードリーダ参戦

スマートフォンをカード決済端末にするというムーブメントは拡大するばかりである。この市場にグルーポンも参戦した。
グルーポンは自社加盟店の決済をスムースにするため、グルーポンペイメンツ(Groupon Payments)を設立。まずはサンフランシスコのベイエリアでテストを実施し、全米に展開する。
特徴は最も安い手数料という打ち出し。グルーポンの加盟店の場合、手数料は1取引きにつき1.8%と0.15ドル。加盟店でない場合は2.2%と0.15ドルだ。
VisaやMasterCard、Discoverの3ブランドは上記価格だが、Amexの場合は3%と0.15ドルかかる。
どこよりも安いというのがグルーポンらしいが、グルーポン加盟店のVisa利用の場合、10ドルのトランザクションでは3.3%となり、Squareの2.75%やPayPalの2.7%より高くなる。Amexの場合はいうまでもない。
Grouponpayments

2012年9月24日 (月)

マクドナルド従業員に給与支払プリカ

米国では、パートやアルバイトなどの従業員に対し、給与支払いをプリペイドカードでおこなう企業が増えている。銀行口座への振込みよりも速く、安く、簡単だからである。
給与支払いのためのプリペイドカードをペイロールカード(Payroll Card)という。米マクドナルドは直営店の従業員8万人強に対し、このペイロールカードを発行することになった。
サービスを提供するのはFSVペイメントシステムズ。プログラムマネジャーとしての役割りだ。カード発行会社はコメリカバンク(Comerica Bank)である。
Visaブランドつきのプリペイドカードで、給与を即時にこのカードに支払うことができるようになる。利用者は、Visa加盟店でショッピングできるほか、ATMで現金を引出すこともできる。
そのほかの特典として、キャッシュバックやメール通知サービスがつく。FSVはマクドナルドのほか、コストコやタイソンのペイロールカードも発行している。
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2012年9月23日 (日)

変わるショッピングスタイル

調査会社のデロイトは、スマートフォンがショッピングスタイルをどう変えているかについて調査した。
スマートフォン保有者のうち、ショップへ行く前かショッピング中に商品をチェックしている人は46%いた。
米国では、ショッピング中にモバイルで商品をチェックすることによって、小売の売上げを5%アップすると予測している。額にして1,590億ドルだ。
英国では6%小売売上げを押しあげる効果があるという。額にして247億ドルだ。
業種でいえば家電量販の影響が最も高い。英国では店頭売上げの10%がスマートフォンの影響を受けている。2016年までにその影響は30%に拡大する。
いっぽうコンビニやスーパーはスマートフォンの影響が低い。それぞれ2.9%と3.8%となっている。

2012年9月22日 (土)

Googleウォレット利用が2倍に

Googleウォレットの新バージョンを発表したのが8月初旬。それから1カ月あまりでGoogleウォレットの利用が倍増した。
いままではシティバンクのカードを申込むか、Googleプリペイドカードに資金を充填する必要があった。が、新バージョンでは、既存のクレジットカードやデビットカードをGoogleウォレットに登録すれば、モバイルショッピングやNFC非接触決済ができる。
カード発行会社は競ってGoogleウォレットに参加している。ディスカバーカードについで米バークレイカード、プリペイドのグリーンドットやシリコンバレー銀行も参加を表明している。
バークレイカードは、LLビーンやUSエアウェイズの提携カード会員もGoogleウォレットが使えるようにした。利用者がGoogleウォレットに登録すると、カードの画像イメージがカラーで表示される。
カード利用者と利用場所の両方がそろってはじめてカードビジネスは成長する。Googleの狙い通り、利用者が増えたことが倍増の要因となった。
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2012年9月21日 (金)

盗難カードデータを取返すサービス

クラウドから紛失物を取返すサービスを提供する会社があらわれた。米国のクラウドアイズ(CloudeyeZ)である。
インターネット上には少なくとも150の犯罪フォーラムがある。各フォーラムでは盗んだカードデータや、ID、パスワード、ソフトウェアのプログラム、知的財産などが売買されている。
クラウドアイズはまだベータ版だが、このフォーラムの一部をモニタリングし、日々の売買件数や売買価格を収集している。情報収集にはボット(bot)という自動化のプログラムを利用。ボットはロボットの短縮形だ。
これが機能すれば、カード番号やIDの盗難は大幅に減少するだろう。ハッカーは売買できなくなるからである。
ちなみにこの8月に売出されたカード番号は45万件。価格は1カード番号につき、1.6ドルから3.2ドルだった。
Cloudeyezhp1209

【NCBよりお知らせ】

  • New Payments Report 2016
    2016年5月3日発行
    『New Payments Report 2016
    激変する決済風景』
    モバイルやすべてのモノがインターネットに繋がるIoT。
    決済ネットワークは無線を中心としたものになり、国際ブランドに依存しない、オープンな独自決済ネットワークがつぎつぎに登場している。
    今後の決済ビジネスにどんな影響があるのか。
    2015年のトピックス、2020年の風景予想、事業者の戦略など、サービスの予測や開発のヒントになる重要な要素を網羅した。

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