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2012年12月

2012年12月31日 (月)

2012年のキーワードは?

清水寺でおこなわれる恒例行事、今年の漢字は「金」だった。カード・決済業界のキーワードは何になるか。
独断と偏見でいえば、まちがいもなく「モバイル決済」であろう。と、ボクは思う。
利用者がもつモバイルウォレットと、加盟店で使うモバイルチェックアウトだ。いずれもスマートフォンやタブレットを使う。
モバイルウォレットの大本命だったNFC非接触決済は、ここにきて苦戦している。GoogleウォレットやISISウォレットは、鳴りものいりで登場したが、結果は惨憺たるものになってしまった。
PayPal社長の2013年予測では、NFC非接触決済は終焉を迎えるという。メディアの多くも世界動向をみるにつけ、NFCに対し懐疑的になっている。
いっぽうモバイルチェックアウトは、SquareやPayPalなどの牽引で、劇的に変わっている。アクワイアリングの新たなビジネスモデルが世界中に拡大しているのだ。
よきにつけ悪しきにつけ、モバイル決済は注目度ナンバーワンだった。
スタートしたばかりで判定するのもおこがましいが、利用者目線から革新するサービスと、プロダクトアウトのサービスでは、同じモバイル決済でもこれだけ成果がちがう。2012年はそれを実感した年であった。
あと数分後にスタートする2013年。皆様にとってすばらしい年でありますように。

2012年12月30日 (日)

米国ATM規制緩和

オバマ大統領は2012年12月20日、レギュレーションE(電子資金振替法)の改正に署名した。今回の主な目的はATMの規制緩和である。
従来の法律では、金融機関に対し、ATMの手数料を利用者に明示するため、物理的な看板表示を義務づけていた。
しかし、ATMの画面上に手数料が表示されているにもかかわらず、物理的な表示をしなければならないことにクレジットユニオンが改善を要求していた。
雨風や、故意による看板の破壊によって、中小のクレジットユニオンの負担が増えていたからだ。行き過ぎた消費者保護は経済活動を阻害する。
安部政権は、経済活動を活性化するために規制緩和を進めるという。電子マネーを含むプリペイドカード購入時の印紙税廃止。ATMのレシート廃止など、電子的手段を積極採用するよう、電子資金に関する規制を大幅に緩和してほしいものだ。

2012年12月29日 (土)

国際送金で900万人獲得をめざす

ペイザ(Payza)といってもなじみのない人が多いだろう。PayPalモデルの決済を提供していた旧アラートペイ(AlertPay)と英国のプリペイドカード会社が2012年5月に合併してできた会社だ。
世界197カ国に900万人強の顧客、75,000件の加盟店を有し、オンライン決済、企業間支払い、そして国際送金サービスを提供している。
ペイザの狙いは顧客数を900万人増やすこと。まず手始めにバングラデシュ市場に参入。バングラデシュ中央銀行からライセンスをもらい、モバイル国際送金サービスを提供することになった。バングラデシュでは初となる。
ペイザのシステムとバングラデシュの電子送金ネットワークと統合。モバイルで送金を簡単にできるようにしている。ペイザのサイトにログインし、送金や決済情報を入力。あとはクリック送金するだけでいい。
ウェスタンユニオンやマネーグラムのようにエージェント窓口にいく必要はなく、価格はPayPalより安い。バングラデシュにつぎ、2013年には全アジアや南米にも積極拡大する予定だ。現在取扱っている通貨は22通貨である。
Payzahp1212

2012年12月28日 (金)

Heyタクシーをモバイルで

路上でタクシーを呼び止めようと思っても、雨や雪の日にはなかなかタクシーがこない。こんな心配はもういらない。
ヘイローのアプリをスマートフォンにダウンロードすれば、いつでもどこでもタクシーを呼ぶことができる。マップにヘイローと契約しているタクシーを表示。それをタップすれば、待っている場所をタクシーが自動検知して迎えにきてくれる。
どれくらい時間がかかるか、一目でわかるのもいい。ドライバーの評価をみることも、自分で評価することもできる。支払いは事前に登録したカードで決済できる。現金支払いも可能だ。
ヘイローは国際展開に備えて今回3,000万ドルの資本を増強。資産価値は1.4億ドルになった。タクシーアプリを開発したベンチャーが、短期間でこれだけの資産価値をもつとは驚きだ。
ヘイローはロンドンのほか、ダブリン、ニューヨークやボストン、シカゴ、トロント、バルセロナ、マドリードでも展開。日本では東京で2013年上旬から業務を開始する予定だ。
Hailomobile

2012年12月27日 (木)

立直しにストアカード売却

スペインの大手銀行サンタンデールは、英国サンタンデールが保有するストアカードのポートフォリオを売却することになった。
このポートフォリオにはハイファッションブランドのトップショップや百貨店のデベナムズ、インテリアのローラアッシュレーのカードも含まれている。顧客数にして700万人のポートフォリオだ。
売却先はSAVクレジット。米国ヘッッジファンドのバーデパートナーズが保有するクレジットカード専門会社だ。従業員はわずか70人。口座数50万の小さなポートフォリオしかもっていなかった。
サンタンデールは欧州金融危機にみまわれ、早期立て直しが喫緊の課題。その一環として今回の売却になったとみられる。契約は2013年の第1四半期に完了する予定だ。
Savcredithp1212

2012年12月26日 (水)

英国決済市場で急拡大するプリペイド

英国調査会社タイメトリック(Timetric)の「英国カード決済業界のチャンス」と題した調査によると、2012年で最も大きなシェアを占めたのは、デビットカードで45.2%だった。決済の約半分に相当する。
つづいてクレジットカードが27.6%だった。しかし、クレジットカードは2017年には21.8%とシェアを落すとみている。
2012年のプリペイドカードは26.1%のシェアでクレジットに肉薄している。2017年の予測によると、プリペイドカードのシェアは37.7%に拡大する。
つまり、クレジットカードを追抜くのだ。それだけプリペイドカードの利用ニーズが高いということ。銀行口座がいらず、審査の手間もないプリペイドカードは、現金と同じようにだれでも利用することができる。

2012年12月25日 (火)

PayPalがNFCの終末を予測

ショッキングなニュースだ。PayPalのDavid Marcus社長は、2013年にNFC非接触決済は徐々に死にゆくだろうとブログで予測した。マス市場を捉えられないというのがその理由。
世界中でNFC非接触決済のトライアルがおこなわれているなか、数年のうちではなく、2013年という具体的な時期までいれた予測はインパクトが大きい。
「決済端末に携帯をタップするのは、クレジットカードでスワイプするより簡単なのだろうか」マーカス社長はそう問いかける。「私はそうは思わない。消費者の問題を解決しないし、決済行動をかえさせる付加価値も提供してくれない」と厳しい。
PayPalはモバイル決済にNFCを使わないという決定をしている。かわりにジオフェンシングを使った顔写真と名前による決済を推進する予定だ。
はたしてNFC非接触決済のゆくえは、どうなるのだろうか。PayPalの予測通りになるのか、それともワイファイやブルートゥースのように、一気に拡大するのだろうか。

2012年12月24日 (月)

非接触に鈍い英国

ロンドンオリンピックに向けて、NFC非接触決済のインフラを拡大し、告知にも力を入れたのだが、利用者は少ない。いま英国では、非接触決済の利用を増やすためにどうすればいいか、という議論が出はじめた。
2012年11月、ICMリサーチが調査した英国の非接触決済実態によると、非接触決済の導入がはじまってから10年が経過しているにもかかわらず、多くの消費者はその利便性を活用していないことがわかった。
非接触決済の認知度は80%。しかし、大半は非接触決済ツールをもち歩いていない。その最大の理由は小売店頭の問題だ。
小売店頭が非接触決済を積極推進していない。非接触端末を設定していても、約2割の店頭だけが非接触を促進していた。店員が積極推奨しないのはなぜか。それが問題だ。

2012年12月23日 (日)

QRで楽々チェックアウト

米国ベンチャーのキュースルー(QThru)は、NFC非接触決済ではなく、スマートフォン利用者ならだれでも利用できるQR決済を利用してセルフチェックアウトできるサービスをはじめた。
QRコードを使ってチェックアウトすることからQThruという社名をつけた。利用者はまずカードをスマートフォンのアプリでスキャンして登録する。
スーパーでは、商品のバーコードをスキャンしながら、気に入った商品をピックアップ。今日の特売商品や、商品の成分などの詳しい情報も参照できる。
購入一覧を画面で確認後パスワードを入力し、ショップのセルフレジに表示されるQRコードをスキャンすれば、レシートが発行される。それを店員にみせて終了。
混雑しているレジにならぶ必要がない。コンビニでドリンクを1本買うだけでレジにいく必要もない。ショップ、スキャン、チェックアウトのステップがスマートフォンアプリであっという間に完結する。高齢者や弱者に優しいモバイル決済だ。
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2012年12月22日 (土)

PayPass欧州で拡大

マスターカード欧州によると、非接触決済ソリューションPayPassは欧州で26カ国に拡大した。PayPassにはマスターカードやマエストロのデビット、クレジット、プリペイドをのせることができる。
2012年1月からのPayPass搭載カードの成長率は50%強。ポーランドでは50%のカードがPayPass対応だ。フランスやドイツ、英国、イタリア、ロシア、トルコ、スイスでは100万枚以上のPayPassカードが発行されている。
PayPass加盟店数は前年対比2倍。欧州の255,000カ所に広がった。有名どころでは、IKEAやマークス&スペンサー、ロンドン交通局、石油メジャーのBPがPayPassを受付けている。
ポーランドには8店舗のIKEAがあるが、マスターカードブランドのトランザクションにおいて、5件に1件がPayPassだという。特にピークにあたる昼食時のレストランや週末の小売レジでは、PayPassがレジ待ちの解消に役立っている。
世界では、PayPassは48カ国、55万加盟店で受付けている。欧州加盟店はこの約半分を占めている。
Paypass2

【NCBよりお知らせ】

  • New Payments Report 2016
    2016年5月3日発行
    『New Payments Report 2016
    激変する決済風景』
    モバイルやすべてのモノがインターネットに繋がるIoT。
    決済ネットワークは無線を中心としたものになり、国際ブランドに依存しない、オープンな独自決済ネットワークがつぎつぎに登場している。
    今後の決済ビジネスにどんな影響があるのか。
    2015年のトピックス、2020年の風景予想、事業者の戦略など、サービスの予測や開発のヒントになる重要な要素を網羅した。

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