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2016年10月

2016年10月31日 (月)

ショップのウィンドウが決済の場に

ショップのウィンドウは店内の商品をみせ、雰囲気を感じてもらうもの、という概念はここ何十年もかわっていない。そこに切り込んだのがイメージサージ(ImageSurge)である。

 

ショップのウィンドウにタッチパネルやタッチスクリーンを設置し、店外から商品の詳細情報照会や商品購入ができるようにした。

 

イメージサージは2012年7月創業のベンチャーで、ボストンを本拠にしている。最初に採用されたのは不動産店舗。物件紹介は紙をベースにしたものだったが、それをデジタル化し、ウィンドウからタッチスクリーンで詳細情報を提供できるようにした。

 

現在は北米で450件の不動産店舗に採用されている。これが話題を呼び、小売店舗やスポーツ施設など多様なウィンドウに広がっている。

 

インタラクティブなウィンドウで購入決済も可能。生産性のなかった店舗のウィンドウがインタラクティブな販売の場となったのである。

Imagesssss

2016年10月30日 (日)

インドで大型ATMハッキング

インドのATM90台に仕掛けられた不正ソフトで、大量のカードデータがハッキングされた。

 

State Bank of India、HDFC Bank、ICICI Bank、Yes Bank、Axis Bankという大手銀行が発行したデビットカードの情報が抜かれた恐れがある。

 

State Bank of Indiaはデビットカードのトランザクションをブロックし、60万枚のカードを再発行。その他の銀行はPINの変更とともに、自行ATM以外で使わないよう呼びかけている。

 

MasterCard、Visaネットワークでのハッキングは2,650万枚といわれている。キャッシュレスにすれば、こんな問題は起きないのだが。

2016年10月29日 (土)

不正防御フィンテックにCV投資

シティベンチャーズがAIを活用した不正防御会社フィードザイ(Feedzai)に投資した。フィードザイは2009年創業、本拠地はカリフォルニア州サンマテオである。これまで4回のラウンドで2.613万ドルを調達している。

 

フィードザイの強みは機械学習による不正防止とリスクマネジメント。外部からのハッキングや、口座乗っ取り、不正申込などを防止するソリューションを提供している、

 

ターゲットはEコマース企業や銀行、決済会社、融資会社など。クラウドを基盤としたソリューションと、企業のデータセンターに直接導入するケースの2つを用意している。

 

機械学習とリスクマネジメントに精通していることから、これまでのノウハウをもとにさまざまな分野へ応用できる。シティベンチャーズはそう見立てたのではないだろうか。

Feedzaihp1610

2016年10月28日 (金)

カナダ大手銀行が27億円投資したフィンテック

カナダのトロントに本拠をおくセキュアキー(SecureKey)へ、カナダの大手銀行6行が2,700万ドルを出資した。

 

セキュアキーは2008年創業。今回を含め5回のラウンドで8,900万ドルを調達している。

 

どんなサービスかというと、オンラインバンキングのIDで公共サービスや企業ウェブへログインできるというもの。IDネットワークの開発運営がコアとなっている、

 

現在オンラインバンキングのIDで、カナダ政府の公共サービス80種類にアクセス可能だ。

 

マイナンバーではなく、オンラインバンキングのIDを個人特定のキーにして、幅広いサービスにアクセスできるネットワークという構想はユニークだ。

Securessssss

2016年10月27日 (木)

レンディングクラブの危うい一手

株価が1年前の約2割に急落したレンディングクラブ。マーケットプレイス融資のポートフォリオが悪化し、投資家(融資家)へのリターンが減少しているからだ。

 

2014年12月に株式公開した時の株価は24.69ドル。それが今では5ドル付近で推移している。

 

創業CEOが不祥事で退任したのが5月。新CEOが投資家のリターンを増やすために打った一手は、借り手の金利を上げるというものだった。

 

レンディングクラブは2015年11月から今年の4月までに、金利を加重平均で1.35%上げている。それをさらに0.26%アップするという方針を打ち出した。

 

銀行よりも安く借りられるというのがレンディングクラブの魅力だが、借り手を無視した施策を打とうとしている。与信基準もタイトにするという。

 

金利を上げる背景には、投資家のリターンを増やすという理由だけではなく、不良債権の増加がある。レンディングクラブの予想よりも延滞と貸倒率が高い。

 

金利を上げれば借り手は減る。真水を入れなければ、ポートフォリオは悪化の一途をたどる。銀行以上の精度だと誇っていたリスクマネジメントだが、実際は銀行よりずさんな管理だった。

Lendingclub

2016年10月26日 (水)

9.99ドルで月30回飲めるカクテルアプリ

毎月9.99ドル払えば、毎日カクテルやワインが1杯、月30回飲めるアプリが話題になっている。1杯分の価格で30回飲めるのはうれしい。

 

アプリを提供しているのはフーチ(Hooch)。アルコール飲料ということばを社名にしたこの会社が、このほど150万ドルを調達した。これまでの総調達額は270万ドルだ。

 

今回の投資にはChris BurchやRussell Simmons、Shaun Whiteなどのセレブ投資家も参加している。ビジネスモデルは利用者への月額課金で儲けるサブスクリプションモデルである。

 

月額課金なので、毎月9.99ドルを徴収する。1日1回しか使えないというのがミソ。バーやクラブへ行けば、1杯では終わらない。その支払いもアプリに登録したカードを使う。

 

バーやクラブのメリットはなにか。それは新規客獲得とリピーターの育成、そして売上アップである。ドリンク1杯無料というサービスは多くのバーやレストランのマーケティング手法。これをフーチはビジネスにした。

Hooch2

2016年10月25日 (火)

MasterCardが新たな買収先物色

MasterCardは2016年6月、英国のボーカリンク(VocaLink)を約1,000億円で買収した。ボーカリンクは英国の銀行ネットワークを運営する会社である。

 

MasterCardの次なる買収先はどこか。今噂されているのは欧州で同様の銀行・決済ネットワークを運営するステット(Stet)である。

 

ステットは2004年にフランスの大手5行が設立したプロセッシング会社。現在は欧州全域の銀行に決済サービスやクリアリング、セトルメントを提供している。

 

ベルギーの銀行コンソーシアムは2012年にステットと契約。エストニア中央銀行にもサービスを提供している。2015年にはインスタント決済を開発している。

 

ボーカリンクに味をしめたMasterCardは、銀行ネットワークを運営する会社を物色しているようだ。

Stetsssss

2016年10月24日 (月)

Amexもネットワーク開放

VisaやMasterCardはすでに開発者向けに決済ネットワークを開放しているが、Amexもこれにならってネットワークを開放した。サービス名称はAmex for Developersである。

 

ネットワーク開放とは、Amexの多様なAPIと開発リソースを提供し、決済ネットワークを有効に活用してもらうこと。

 

すべて自社内でソリューションを開発するのではなく、外部と協力して新たな決済サービスを提供する。

 

国際ブランドはこれまで厳格に決済ネットワークへのアクセスを禁じていたが、歴史的転換点にさしかかっている。それほど、フィンテックを脅威に感じているのだ。

 

決済技術ではApple Pay対応、ATM現金引出、非接触決済、モバイルNFC、mPOSなどのAPIを提供しているが、順次拡大していく。

 

テスト環境も整備されているため、本物のカードや決済端末と接続する必要がない。Amexは開発者のクリエイティビティに期待している。

Amexsssssss

2016年10月23日 (日)

難しいフィンテック投資

アーリーステージのフィンテックベンチャー向け投資を目論むベンチャーキャピタルが壁に突き当たった。オーストラリアのH2ベンチャーズである。

 

資金調達の方法はIPO。この8月に目論見書を当局に提出していたが、機関投資家の興味を惹きつけられなかった。調達額は5,500万ドルだった。

 

投資先として考えていたのは15社から50社のフィンテックベンチャー。世界中から有望なフィンテック企業を探して、ポートフォリオを生成する計画だった。

 

フィンテック企業でマネタイズできるところは少ない。機関投資家は夢を追わない。確実なリターンを求めている。

H2ventures

2016年10月22日 (土)

欧州ATM爆破アタック80%増

ATMが狙われているのは日本だけではない。2016年上半期、欧州ATMの爆破アタック被害件数が前年同期比80%も増えた。報告したのは欧州ATMセキュリティチーム(EAST)。

 

欧州のATMアタックは過激だ。ほとんどがガスを使ったものだが、110件は固形爆弾でのアタックだった。ATM爆破件数は492件になった。その平均損失は16,600ユーロ。200万円ほどになる。しかしこれはATM機器やビルの損害を含んでいない。

 

爆破ほど過激ではないけれど、物理的なATMアタック件数は、上半期には前年の1,232件から1,604件に30%増えている。損失総額では3%アップ、総額は2,700万ユーロである。

 

ATM詐欺件数は6カ月連続で増加。前年同期比28%増えて、10,820件となった。カードスキミングは21%減少したが、TRF(Transaction Reversal Fraud)は281%増という異常な伸びを示した。

Eastssssss

【NCBよりお知らせ】

  • New Payments Report 2016
    2016年5月3日発行
    『New Payments Report 2016
    激変する決済風景』
    モバイルやすべてのモノがインターネットに繋がるIoT。
    決済ネットワークは無線を中心としたものになり、国際ブランドに依存しない、オープンな独自決済ネットワークがつぎつぎに登場している。
    今後の決済ビジネスにどんな影響があるのか。
    2015年のトピックス、2020年の風景予想、事業者の戦略など、サービスの予測や開発のヒントになる重要な要素を網羅した。

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