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2017年1月

2017年1月31日 (火)

スタバが進化しつづけるMCX

MCXとはモバイルによる顧客体験価値の創出である。高品質なサービスを売り物にするスターバックスは、はやくからモバイル活用に着手していた。

そのスターバックスでモバイル決済が急上昇している。2016年第4四半期のモバイル決済件数は、全決済件数の27%となった。事前注文は全トランザクションのうち’7%に伸びた。前年は3%だった。

 

モバイル決済利用者は800万人。そのうち3人に1人が事前注文決済を利用している。米国のリウォーズ会員は1,200万人。年率18%の伸びである。2016年、スターバックスのプリペイドカードへのチャージ額は北米だけで60億ドルに達した。

 

スターバックスがモバイルに力を入れているのには理由がある。優良顧客基盤を拡大するためだ。モバイルによって顧客の体験を常に新鮮で、奥行きのあるものにしようとしている。

 

1月30日にはバーチャルアシスタントによる音声応答やチャットボットを開始した。サービス名称はMy Starbucks Barista(マイスターバックスバリスタ)である。

このアシスタントに音声で注文と決済を依頼できるようになった。まるで本物のバリスタと対話しているような感覚だ。バーチャルアシスタントは音声だけでなくチャットにも対応。チャットボットのように、メッセージを入れるとそれに応えてくれる。この機能にはAIを活用している。

Starbuckssssss

2017年1月30日 (月)

中国モバイル決済利用者31%アップ

中国産業情報省の関連団体CINICによると、2016年のモバイル決済利用者は4.69億人で、前年対比31%増となった。

 

2016年のモバイル登録者数は6.95億人。そのうち68%がモバイル決済を利用していることがわかった。登録者数の伸びは年間10%だった。

 

モバイル決済を牽引しているのはAlipayとWeChatPay。しかし、中国政府はこれらに対し規制を強化。プリペイド口座の顧客資金を勝手に使えなくする。

 

両社の決済金額を合わせると100兆円を超える。当局はこれを野放しにできないと考えた。

 

日本の資金決済法と同様、資金の保全が義務づけられる。金利を生まない省運営の口座に預けなければならない。

 

規制強化は当然のことなのだが、両社の決済は顧客利便性に優れている。勢いが止まることはない。

Chinampay

2017年1月29日 (日)

Paytmが銀行に

インドのモバイル決済Paytmが3月に銀行としてスタートする。これまではノンバンクとしてモバイル決済を提供してきたが、決済銀行としてサービスを提供する。

 

決済銀行(Payments Bank)というのは、預金と決済のみに限定した銀行。融資はできない。インドでは2015年8月、金融包摂(Financial Inclusion)政策の一環で、より多くの人たちに金融サービスを提供するため規制を緩和した。

 

その際、11社が名乗りを上げたが、そのひとつがPaytmだった。しかし、預金と決済だけでは利益を出すのが難しいため、決済銀行から撤退しているところもある。

 

Paytmはインドのキャッシュレス政策という波に乗り、利用者とマーチャントを増やしつづけている。2017年1月1日時点で、ウォレット利用者数は1.77億人。2016年12月のトランザクション件数は8,000万件になっている。

 

正式に決済銀行としてスタートすれば信頼度が増し、さらに顧客数は増えるだろう。PaytmのCFOは、2017年中に顧客数が2億人に達すると見込む。2018年には5億人を目標にしている。

Paytmssss

2017年1月28日 (土)

ショップテック5つのトレンド

小売流通を対象にしたNRF主催のBig Showには、世界中から35,000人が参加した。そこで話題になったのが、ショップテック(Retail Tech)である。

 

先端技術を活用して消費者に魅力的な体験を提供しながら、利益を拡大しようというもの。小売流通の実店舗はオンラインショップに押され、生産性が落ちている。それをテクノロジーによって革新しようというのだ。

 

アマゾンがつぎつぎに繰り出す革新的なサービスには眼を見張るものがある。アマゾンはオンラインだけでなく、Amazon Goのような先端技術を駆使した実店舗も開発した。アマゾンの一連の革新が、世界の小売の脅威となってビジネスモデルの変革を迫っている。

 

eMarketerによると、今回のカンファレンスで話題になったトレンドは5つ。機械学習とAI、ロボット、RFID、チャットボット、そしてパーソナル化である。

 

インテルのCEOは、今後5年間でショップテックに1億ドルを投資すると発表した。ショップテックは今後大きな市場に育っていくだろう。

Nrfbigsssss

2017年1月27日 (金)

アリに食べられた国際送金マネーグラム

アリババグループのアントフィナンシャルは国際送金のマネーグラムを買収した。買収額は8.8億ドル、日本円にして約1,000億円だ。

 

マネーグラムは銀行口座やモバイル口座がつながっている。このネットワークにつながった口座数は24億件。利用者は北米を中心に世界に広がっている。

 

買収の目的は、国際展開を加速するため。アントフィナンシャルの顧客数は4.5億人。そこにマネーグラムの顧客数とネットワークが加わる。

 

マネーグラムはモバイル決済サービスと提携を進めている。インドではPaytm、タイではAscend Money。今回アントフィナンシャル傘下になることでAlipayとも接続される。

 

これらのローカルサービスはマネーグラムと接続することで、国際送金が可能となり、消費者の利便性が増す。

Alipay

2017年1月26日 (木)

インドの越境EC1兆円

2016年、インドからの越境EC利用額が87億ドル(1兆円)を超えた。前年対比6.7%の伸びである。

 

国内EC利用額は310億ドル。全ECの越境比率は20%を超える。国外サイトを利用して商品を購入しているインド人が多い。

 

米国のEC売上の半数は国外からの購入。インドからの購入金額は39億ドルだった。中国からは9.91億ドル。英国からは8.5億ドルとなっている。米国からの購入が突出している。

 

調査したのはペイパルとイプソス。インドのEコマース利用者800人の調査である。インドから米国サイトへの利用者は14%、英国へは6%、中国へは5%だった。日本へのアクセスをもっとスムースにすれば、国内EC市場はもっと拡大する。

Indianec

2017年1月25日 (水)

メルセデスがモバイル決済へ

メルセデスベンツなどを擁するダイムラーグループは、モバイル決済を導入すると発表した。サービス名称はMercedes Pay(メルセデスペイ)。

 

スマートフォンを使ったサービスで、簡単に、安全に支払いできる。Mercedes Payは、カーシェアリングサービスやタクシー予約サービスなどを提供するダイムラーモビリティサービスのひとつになる。

 

このサービスを構築するにあたり、ダイムラー(Daimler Financial Services AG)はペイキャッシュ(PayCash Europe)を買収した。

 

まず既存のモバイルサービスを拡充するためにMercedes Payを活用。ダイムラーはMercedes Payをモバイル戦略とデジタル戦略の基本となるサービスと位置付け、将来的にはさまざまな金融決済サービスへの展開を考えている。

Paycashssssss

2017年1月24日 (火)

モバイルバンキングが貧困を救う

ケニアのモバイルバンキングといえばM-Pesa。このサービスが貧困層を救ったという調査結果が出た。調査したのはMITとジョージタウン大学の教授たち。

 

2008年から2014年にかけて、モバイルバンキングが184,000件以上の貧困世帯に極めてポジティブな影響を与えたと報告した。

 

モバイルバンキングは地上回線や既存の銀行を介さず、送金決済サービスを利用できる。ケニアには11万件のエージェントが存在し、そこで現金送金や現金受取が可能。

 

モバイルバンキングがなければ、遠方へ現金を届けに行く必要があった。特に女性の貧困層には効果があった。185,000人の女性が、農業からビジネスまたは小売へ職業を替えたのだ。とともに、交通費などで節約した金額は膨大だ。

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2017年1月23日 (月)

インドで銀行とフィンテックが激突

インドのICIC銀行は、モバイル決済フィンテックのフォーンペ(PhonePe)のトランザクションをブロックした。ICIC銀行の口座顧客はフォーンペが使えなくなる。

 

フォーンペはインド中央銀行が運営するモバイル送金決済のUPI(Unified Payment Interface)を使ったサービス。UPIのパートナー銀行のひとつイエスバンク(Yes Bank Ltd.)と提携している。

 

が、ICIC銀行からはブロックされてしまった。それだけ銀行にとってフィンテックのモバイル決済が脅威になっている。

 

インドでは高額紙幣の廃止でキャッシュレス決済が急上昇。この機を捉えたモバイル決済のPaytmは飛躍的な伸びとなっている。これに危機感を覚えたステートバンクオブインディア(State Bank of India)は、口座顧客がPaytmのウォレットへチャージできないようブロックした。

 

ブロックの理由はセキュリティの懸念としているが、実際はフィンテックに顧客をとられることを恐れている。フォーンペはUPIのガイドラインに沿ったセキュリティを確保しているとコメントしている。

Phonesssss

2017年1月22日 (日)

カード紛失にはMウォレットで対応

オーストラリアのANZ銀行が新たなサービスをはじめた。カード紛失時には、モバイルウォレットを利用できるようにするというもの。

 

これまでカードを紛失した場合は、代替となるプラスチックカードを再発行していた。これには手間と時間がかかる。

 

モバイルウォレットなら、アプリをダウンロードするだけですぐ使えるようになる。

 

ANZは紛失の連絡を受けた際、まず既存カードの利用を停止。顧客のウォレットへバーチャルカードを自動的にアップロードする。

 

ANZによると、年間67万枚のカードが紛失または盗難にあっているという。再発行までの間、カードが使えないという利用者の問題を解決。同時にANZは再発行コストを抑えることもできる。

 

ANZはApple PayとAndroid Payの両方を提供している。2016年のウォレット利用件数は約830万件だった。決済はもちろん非接触である。

Anzsssss

【NCBよりお知らせ】

  • New Payments Report 2016
    2016年5月3日発行
    『New Payments Report 2016
    激変する決済風景』
    モバイルやすべてのモノがインターネットに繋がるIoT。
    決済ネットワークは無線を中心としたものになり、国際ブランドに依存しない、オープンな独自決済ネットワークがつぎつぎに登場している。
    今後の決済ビジネスにどんな影響があるのか。
    2015年のトピックス、2020年の風景予想、事業者の戦略など、サービスの予測や開発のヒントになる重要な要素を網羅した。

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